企業SNS動画の効果を最大化するコンテンツ企画術

編集スキル<企画力

SNS動画の成果を左右する最大の要因は、編集スキル以上に「企画力」です。

どんなに映像のクオリティが高くても、企画そのものが視聴者の興味を引かなければ、再生数やエンゲージメントは伸びません。逆に映像は簡素でも、企画が視聴者の関心と感情に訴えかけるものであれば、拡散され、見込み顧客や応募者を引き寄せる力を持ちます。

近年、多くの企業が「企業SNS動画運用研修」や「動画編集研修」を導入し、社内にスキルを持つ人材を育てています。SNS活用は販売促進、採用、ブランディングなど幅広い目的に直結するためです。ところが、研修後に現場で実務に取り組む段階になると「そもそも何をテーマにすべきか分からない」「すぐにネタ切れになる」という課題に直面するケースが多く見られます。

この問題を解決するカギが「企画力」です。本記事では、研修で学んだ編集スキルを活かし、企業SNS動画の効果を最大化するためのコンテンツ企画術を、実践的な手順と事例を交えて紹介します。

1. 企画の出発点は「誰に見てもらうか」

動画企画は、まず「誰に向けて発信するのか」を明確にすることから始まります。

ターゲット像が曖昧だと、内容や演出がブレてしまい、結果的に誰にも刺さらない動画になりがちです。

ターゲット設定のポイント:

• 年齢、性別、職業、地域などの属性

• 興味・関心、日常の課題や悩み

• 主に利用しているSNSと利用時間帯

• 視聴シーン(通勤中、昼休み、自宅など)

事例1:BtoB製造業では、ターゲットを「工場設備導入を検討している中堅企業の技術担当者」に設定。設備の稼働やメンテナンスの様子を短編動画にまとめたところ、1か月で問い合わせ件数が前年比1.5倍になりました。

事例2:BtoCアパレル企業では、ターゲットを「20代後半の女性」に設定し、通勤服と休日カジュアルの着回し術をテーマにしたショート動画を配信。Instagramフォロワー数が3か月で20%増加しました。

2. 視聴者の関心+企業の目的=テーマの核心

企業SNS動画の目的はさまざまです。売上向上、認知拡大、採用強化、ブランド価値向上など、ゴールは異なります。しかし、視聴者が関心を持たないテーマでは再生されず、目的も達成できません。

テーマを決める際は、次の2軸を掛け合わせます。

1. 視聴者が知りたいこと(ニーズ)

2. 企業が伝えたいこと(目的)

例:食品メーカーが新商品の成分を訴求したい場合、単に「栄養成分を説明する動画」ではなく、「忙しい朝でも3分で作れる栄養満点スープ」というテーマにすれば、視聴者の生活に即しながら企業の訴求ポイントも盛り込めます。

この方法は研修でも実践可能で、「ニーズと目的の交差点を探すワークショップ」を行うと社内全員が共通の視点を持てます。

3. 成果を出しやすい企画パターン

SNS動画で高い成果を出すためには、効果的な企画構造を理解しておくことが重要です。研修で学んだ編集技術も、魅力的な企画に乗せることで最大限活きます。

• How to型:やり方や手順を簡潔に解説(例:「初心者でもできる動画編集3ステップ」)

• ビフォーアフター型:変化を見せて説得力を強化(例:導入前後の業務効率比較)

• ランキング型:順位付けで興味を引く(例:「社員が選ぶ人気商品ベスト5」)

• 比較型:選択肢を並べて違いを明確化(例:「旧モデルと新モデルの違い」)

• ストーリー型:物語で感情を動かす(例:顧客事例や社員の日常)

事例:IT企業が「ビフォーアフター型+ストーリー型」で制作した事例動画は、業界平均の2倍の視聴維持率を記録しました。

4. ネタ切れを防ぐアイデアストック術

SNS動画運用の大きな課題が「ネタ切れ」です。継続的に発信するには、日常的にアイデアを蓄積する習慣が必要です。

• 社内イベントや新商品の撮影記録

• 業界ニュースやトレンドの定期チェック

• 顧客からの質問・要望をテーマ化

• 他社や競合の動画を分析し、自社流にアレンジ

事例1:ある人材サービス企業は、営業担当が現場で聞いた求職者の悩みを週1回共有し、それをテーマに動画化。視聴者から「知りたかった情報が多い」との声が増え、エンゲージメントが上昇しました。

事例2:EC企業では、売れ筋ランキングを毎月動画で発信。リピーター率向上に加え、SNSからの売上比率が20%増加しました。

5. 制作スピードを高める仕組み

SNSではスピードが命です。トレンドや季節ネタは数日遅れるだけで効果が半減します。

効率化例:

1. 企画案はテンプレート化(A4一枚)

2. 即日レビューと承認

3. 撮影と編集スケジュールを同時決定

4. 制作中にサムネイル・タイトル案も作成

5. 完成後は即日投稿

研修後、このプロセスを社内に導入すれば、投稿頻度を維持しつつスピード感のある運用が可能になります。

6. 公開後の分析と改善

動画の成果は、公開後の分析によって飛躍的に向上します。単に再生数だけでなく、離脱ポイントやクリック率も確認しましょう。

主要指標:

• 再生数の推移(全体的なリーチ)

• 視聴維持率(冒頭のつかみが有効か)

• エンゲージメント率(いいね、コメント、シェア)

• クリック率(サムネイル・タイトルの効果)

事例:アパレル企業が低視聴維持率の動画を分析し、冒頭の導入部分を短縮。次回動画で維持率が20%から45%へと改善しました。

まとめ

企業SNS動画運用研修で得た動画編集スキルは、的確な企画力と組み合わせて初めて真価を発揮します。

• 明確なターゲット設定

• ニーズと目的の交差点をテーマ化

• 成果の出やすい企画パターン活用

• ネタ切れ防止のアイデアストック

• 制作スピードを高める仕組み化

• 分析と改善の継続

これらを運用サイクルに組み込めば、動画の効果は着実に向上します。研修後の第一歩として、まずは「企画の質」を社内全員で見直すことから始めましょう。

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