【完全ガイド】企業SNS動画のKPI設定と成果測定方法

企業がSNS動画を活用する目的はさまざまです。売上を伸ばしたい、ブランド認知を高めたい、採用活動を強化したい──いずれも重要ですが、どの目標にも共通するのは「成果を数字で可視化する必要がある」という点です。

動画編集スキルやSNS運用の知識は研修で習得できます。しかし、成果を出す企業とそうでない企業の分かれ道は、「出した動画をどのように測定・改善するか」という運用の部分にあります。そこで不可欠になるのが**KPI(重要業績評価指標)**です。

KPIは、最終的なゴールに向かうための中間指標です。闇雲に再生数やフォロワー数だけを追っても、売上や応募数といった本来の成果にはつながりません。この記事では、企業SNS動画運用研修で学んだスキルを最大限活かすための、KPI設定と成果測定の方法を完全ガイドとして解説します。

1. KPI設定の前に「目的」を明確にする

KPIはあくまで「目的を達成するための手段」です。目的が曖昧なまま数字だけを追うと、数字のための数字になってしまい、本来の成果に結びつきません。

企業SNS動画の代表的な目的例

• 売上向上:新規顧客獲得、既存顧客の購入頻度増加

• ブランド認知拡大:商品や企業名の認知度向上

• 採用強化:応募者数・応募の質向上

• 顧客ロイヤルティ向上:既存顧客の満足度やリピート率向上

• 社内広報の活性化:社員エンゲージメントの向上

事例1

採用活動を目的に動画運用を始めたA社は、最終ゴールを「応募者数増加」に設定しました。そのうえで、採用動画の再生回数、視聴維持率、採用ページへの遷移率をKPIとし、改善を繰り返した結果、半年で応募者数が1.6倍になりました。

事例2

B社は新製品プロモーションを行い、目的を「購入ページへの誘導」に設定。KPIはクリック率(CTR)と購入率。動画の冒頭に魅力的な訴求ポイントを配置し、末尾に明確なCTAを入れたところ、CTRが従来比2倍に、購入率が1.4倍になりました。

2. KPIの分類と役割

KPIは、目的に応じて複数設定しますが、やみくもに数を増やすと管理できなくなります。代表的な分類は次の3つです。

リーチ系KPI(動画がどれだけ見られたか)

• 再生数

• ユニーク視聴者数

• インプレッション数(表示回数)

エンゲージメント系KPI(どれだけ深く関与したか)

• 視聴維持率(最後まで見た割合)

• いいね、コメント、シェア数

• 保存数(Instagramなど)

コンバージョン系KPI(行動につながったか)

• サイト訪問数

• 資料請求数

• 商品購入数

• イベント申し込み数

事例

BtoB企業C社は「オンライン商談予約数」をコンバージョンKPIに設定し、動画内に予約フォームのリンクを設置。週単位で数値を確認・改善した結果、商談数が3か月で1.5倍になりました。

3. SNSごとのKPI設定のポイント

SNSごとにユーザー行動が異なるため、KPIも最適化が必要です。

•  YouTube

• 視聴維持率(40%以上を目指す)

•  CTR(クリック率)

• チャンネル登録者数

• Instagram

• 再生数

• 保存数

• プロフィールアクセス数

•  TikTok

• 再生完了率

• フォロワー増加数

• シェア数

•  LinkedIn

• 視聴数

• 反応数(いいね、コメント)

• リンククリック数

研修との接続

企業SNS動画運用研修では、各プラットフォームの特徴を理解し、同じ動画でも媒体別に尺や構成を変える方法を学びます。例えば、YouTube用は5分、Instagram用は1分、TikTok用は15秒など、媒体ごとの適正を意識するだけでKPI改善につながります。

4. KPIを活用するための運用ルール

KPIは「設定して終わり」ではなく、改善のサイクルに組み込むことが重要です。

効果的な運用ルール例

1. KPIは最大5つまで(多すぎると分析が散漫になる)

2. 週1回の定例ミーティングで共有

3. データはグラフ化して比較しやすくする

4. 改善ポイントは次回動画企画に反映

5. 3か月ごとにKPIの見直しを行う

事例

小売業D社は「再生数」「視聴維持率」「CTR」の3つに絞り、毎週レビューを実施。改善策を次回動画に即反映する体制を作った結果、半年でCTRが1.5倍、維持率が1.3倍になりました。

5. データ分析から改善へのアプローチ

KPIは数字を見るだけでなく、そこから原因を特定し、改善策を打つことが目的です。

• 再生数が低い場合

→ サムネイルやタイトルの改善、配信時間の最適化

• 視聴維持率が低い場合

→ 冒頭5秒のインパクトを強化、冗長な部分をカット

• エンゲージメントが低い場合

→ コメントを促す質問形式や視聴者参加型の企画を導入

• コンバージョンが低い場合

→ 明確なCTAの追加、リンク位置の改善

事例

飲食チェーンE社は動画末尾に「今週限定クーポン」QRコードを追加。来店予約数が前月比で35%増加しました。

6. KPIを全社で共有・活用する

動画運用の成果は、担当部署だけでなく全社的に共有することで相乗効果を生みます。マーケティング部門、営業部門、人事部門が数字を共有し、部門間で戦略を連携させることで、SNS活用の効果は加速します。

研修応用例

企業SNS動画運用研修の後、月次でKPI報告会を実施。成果や課題を全社で共有し、次の企画や制作に活かす仕組みを構築すると、社内の動画活用文化が定着します。

まとめ

企業SNS動画運用研修で学んだスキルを成果に直結させるには、KPI設定と成果測定の仕組み化が欠かせません。

• 目的を明確にし、目的に沿ったKPIを設定する

• リーチ・エンゲージメント・コンバージョンの3視点で整理する

•  SNSごとに最適化された指標を設定する

• 定期的なレビューと改善サイクルを回す

• 全社で数字を共有し、動画活用の文化を育てる

KPIは単なる数字ではなく、動画運用を成長させる羅針盤です。今日から、自社のSNS動画運用に「数字で語る文化」を導入しましょう。

📩 お問い合わせ・資料請求はこちらから

社員向けの動画編集・YouTube研修をお考えの企業様へ

「動画を社内で作れるようにしたい」「YouTube運用を内製化したい」

Megrasではそんな企業様に向けて、実務に直結する研修プログラムをご用意しています。

資料請求や無料相談をご希望の方は、下記よりお気軽にどうぞ。

▶ [資料をダウンロード]

▶ [無料相談の問い合わせ]